最近の生成 AI 働き方ログ ─ 取り組んでみたことまとめ

Anycloud の やましたです。
最近は 「便利そう → まず雑に自動化 → 課題を洗い出す」 を何度も回して、毎日くり返す作業を少しずつ AI に肩代わりしてもらえないか試しています。この記事では、その過程で感じた温度感やつまずきを “生成 AI を使ってみたい人” に向けて共有します。手順の詳細よりも、実際に触って初めてわかったリアルな手応えを中心にまとめました。
GitHub ワンコマンド PR 自動化
newpr
を叩くだけで ブランチ作成 → チェックアウト → コミット → プッシュ → Pull Request 作成 までを一気通貫でこなす仕組みを、Claude Code とシェルエイリアスで組んでいます。ブランチ名・コミットメッセージ・PR 本文もすべて AI が生成してくれるので、私はコードを書くことに集中できます。
良かったこと
- これまで 3〜5 分かかっていた一連の操作が 最短 70 秒 に短縮
- コミット粒度とメッセージが自動で整い、履歴が読みやすくなった
- 「push し忘れ」などのヒューマンエラーがほぼゼロに
課題
- 1 回あたり 30〜50 円 程度かかるため、回数が増えると地味に痛い
- モデル呼び出しの待機時間で、体感ワンテンポ遅れることがある
次にやりたいこと
精度を落とさずに安価なモデルへ切り替え、コストを圧縮できないか検証する予定です(正直、Claude Code でなくても実現できそうな気配)。
ミーティングログをドキュメント化して GitHub に保存
Cursor でプロジェクト固有のタスクを頼むには、リポジトリに「最新の決定事項」が常に入っている必要があります。実際に意思決定が行われる場所は会議や Slack が中心。そこで 議事録を即時保存し、Cursor がすぐ参照できる状態 を目指してワークフローを組みました。
- Circleback がオンライン会議を録画・文字起こしし、要約とアクションアイテムを生成。
- Circleback の Automation から Zapier を呼び出し、「どのプロジェクト / どの領域の議事録か」を判定。
- Zapier が Markdown を作成し、
/[project-name]/meetings/
配下へプッシュ。 - ローカルで
git pull
すれば、Cursor から最新議事録を即検索できる。
所感
Cursor のタスク遂行精度は コンテキストがあるほうが明らかに高い。現段階では情報量が少ない初期フェーズほど効果を実感しやすいですが、今後データが膨らんでも同じ精度が出続けるかは要検証です(大規模コンテキストでもうまく回っている事例があればぜひ知りたい)。
次にやりたいこと
議事録だけでなく「現在のプロジェクト概要 .md」を自動更新し、常に参照すべき情報を最新かつ最小に保つ仕組みを作りたい。いずれ専用サービスが出てくる気もしますが、まずは自前で試してみる予定です。
0→1 要件定義テンプレ生成(実験中)
課題仮説 → 提供価値仮説 → タスク洗い出し → 優先順位付け → オブジェクト抽出 → 情報設計 → プロトタイプ化。この長い道のりを、段階ごとにプロンプトを分けて AI に進めてもらう実験をしています。各ステップの成果物は YAML で受け渡し、後工程と機械的につなげやすい形にしました。
テンプレ化すると思考のブレが減り、そのままプロトタイプまで持っていけるのが大きな利点。逆に “一括生成” にすると破綻しやすく手戻りが増えるので、段階分割が肝だと感じています。
理想は 1 コマンド(または 1 クリック)でほぼ完成形が出てきて、要所だけレビューすれば済む こと。これが実現できれば「形がある状態」で素早く良し悪しを判断できます。
音声入力で思考整理
AquaVoice や ChatGPT の音声入力機能を使い、頭に浮かんだことをひたすら話して文字起こしし、そのまま AI に整形してもらう方法を試しています。
- キーボードより 2〜3 倍速 で下書きを生成。
- 語気やニュアンスが残るので、後から読んでも意図が抜けにくい。
最近は内省やアイデア出しで活用していますが、より良いユースケースを模索中です。
おわりに
生成 AI を使った小さな効率化や実験は、思ったよりも簡単に試せます。まずは 自分の作業を分解し「どの工程を AI に任せられるか」 を考えてみると、想像以上に手放せる部分が見えてきます。皆さんもぜひ、日常の作業を 1 つだけでも AI に委ねてみてください。